穿刺(せんし)吸引細胞診
穿刺(せんし)吸引細胞診とは、直接乳房のしこりに細い注射針を刺して細胞を吸引し、顕微鏡で細胞を調べる検査方法のことを言います。
触れないぐらい小さいしこりの場合は、超音波で見ながら注射針を刺して細胞を吸引します。注射針を刺すため痛みがありますが、局部麻酔をする場合と無麻酔の場合があります。
痛みはチクッとする程度のようですが、人それぞれ違うでしょうし、乳房の刺す場所によっても違います。医師の判断で麻酔をするかは決まるでしょうが、痛いことがどうしても嫌ならば事前に申告しておきましょう。
この検査の長所は身体をほとんど傷つけないということです。負担が少ないため何度でも行えますし、この検査が原因でがんが全身に回る危険性はほとんどありません。ごくごくまれに注射針を抜いた傷のところにがんが出てくることがあります。
短所としては注射針を刺して細胞を吸引するには、かなりの熟練した技術が必要であること。また、採取した細胞の診断がとても難しいことが挙げられます。
もちろん「細胞診指導医」または「認定病理医」という専門家が診断結果を出します。乳がんであった場合の診断結果は日本中どこでも同じようなものなので構わないのですが、逆の場合が問題です。
がんでない細胞をがんだと診断する誤診の差が、10倍程度の開きがあります。だから医師により、診断結果の正確さに差が出ることがあります。