セカンド・オピニオン

セカンド・オピニオンとは第二の意見を聞くことです。ようするに、今、診て頂いている主治医以外の先生に、診断していただいたり、治療法を聞いたりすることになります。

例えば、アナタは乳房を温存したいと考えているとしましょう。そのとき主治医からは、乳房の切除が必要だと告げられたとします。このときに、他の先生ならどのように考えるのだろうと気になるでしょう。

こういうときに、主治医に紹介状を書いてもらい、さらに検査の資料を借りて、違う医師の判断を仰ぎます。このときに第二の医師の判断が一部切除で可能という意見の場合もありますし、同じように切除が必要と言われる場合もあるでしょう。

この二つの意見を聞いた後は、家族で話し合うことになるでしょう。手術の安全性、術後の経過、金銭的なこと、仕事のこと、子供のことなど、総合的に考えてどちらが良いか選んでください。その後、両方の医師に、方向性を報告します。

医師からすると、「自分の診断を信頼されていない」と思ってしまうものらしいのですが、これは仕方のないことでしょう。医師により技量に差があります。診断に違いがあってもなんら不思議ではありません。
アナタは自分にとって一番良いものを選ぶ権利がありますからね。遠慮せずに、セカンド・オピニオンを受けてください。

最近はセカンド・オピニオンをする方も増えていると思いますから、中には柔軟な意見を示す医師もいるでしょう。

セカンド・オピニオンを受けるときの心構えは、「とりあえず、いろいろな意見を聞かせて頂こう」という謙虚で柔軟な気持ちでいきましょう。

乳房は、温存できるのなら温存したいと誰もが思うでしょう。でもその考えに凝り固まっては前に進めなくなります。医師の意見に耳を傾け、診断にどんな違いがあるのかしっかり聞きましょう。

冷静な判断を下すためにも、家族や友人など数人で行ったほうが良いでしょう。

注意点として、「温存で良い」と言ってくれる医師に合うまで行き続けることは避けてください。多くても3ヶ所に留めてください。

セカンド・オピニオンには時間が掛かります。何人にも聞いていたら、それだけ治療に取り掛かるのが遅れてしまいます。治療は早ければ早いほど良いのですから。

最後に、治療をお願いする医師だけではなく、意見を聞いた医師にも報告は入れてください。アナタのことは気に留めているはずです。連絡がないと、医師も気掛かりになりますからね。