乳がんの種類
実は乳がんにはいくつも種類があります。乳癌学会の規約ではなんと16種類に分類されています。大きく分けて、【非浸潤性がん】、【浸潤性がん】、【パジェット病】の3つに分かれます。
【非浸潤性がん】には2つのタイプがあり、非浸潤性乳管がんと非浸潤性小葉がんに分かれます。がんが間質(周りの組織で血管やリンパ管がある)に拡がっていない状態であり、原則的に転移はしません。ですが経過を見るためにも定期検査は受けた方がいいでしょう。
【浸潤性がん】は通常型と特殊型に分かれます。通常型には乳頭腺管がん(約25%)、充実線管がん(約20%)、硬がん(約40%)の3つのタイプがあり、日本人の乳がんの約85パーセントを占めます。
3つのうち、乳頭腺管がんが一番おとなしいとされています。2番目が充実腺管がん。硬がんは乳がんの中でもタチが悪い部類に入ります。
ですが予後が良いとされる乳管腺管がんと比べて10年の生存率でで15%ぐらいしか変わりません硬がんタイプの診断が出ても、必要以上に悲観的になることはありません。大切なのは乳がんが発見された時期や進行具合の方なので、病名=生存率ではないということです。
特殊型は10タイプほどあります。粘液がん、髄様がん、浸潤性小葉がん、腺様嚢胞がん、扁平上皮がん、紡錘細胞がん、アポクリンがん、骨・軟骨化生を伴うがん、管状がん、分泌がんと、その他のがんに分かれます。
【パジェット病】は、乳輪周囲の皮膚に湿疹のようなものができます。皮膚科に通院しても治りませんので、乳頭にしつこい湿疹ができるようでしたらパジェット病を疑ってください。